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スノーモビル体験記(2007〜2008年シーズン)

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 2007年12月29日 APPIスノーモビルラン ド・ロングツアーコース(車載温度計 29日:+5℃、30日:−2℃)

今シーズンもスタートは、岩 手県安比高原へ遠征になりました。

 その安比高原は去年とほぼ同様の雪の量!とはいえバナナボードは営業を行っていました。ちなみに29日の到着時は雨で道路には雪なし。夏タイヤ出来てい た人が結構いましたが、チェーンなしで乗り込める状態でした。と言うことで、天気予報を信じて午後モビルハウスに入りました。

 ツアーコースは今シーズンから15kmのちょっとロングになった新コースが登場。ということで、その長くなったコースを走りました。昨年同様全体がやは り草が顔を出し、一部泥が出 ている。そして、地形がそのままのきつい勾配と一部では杭が顔を出している。このロングコースは中級者レベルの人には面白いコースです。今までの11km コースにはない白樺林をぬって走るコースがあるためトラバースが必要です。しかもゴアーズと同様技量に応じて林間コースのフルスピード状態を堪能出来ま す。もちろん安比独特の牧場を縦横に走り回る部分もあるので広大な景色と白樺の美しい景色の両方を一度に楽しむことができます。このコースならきっとリ ピーターが付くと思います。途中の休憩を入れて約40分ほどでモビルハウスに戻ってきます。

・・・このロングコースでフルスピードを味わいたい方はドリンクを忘れずに持参した方がいいです・・・

オーバル  オーバル2 オーバル3
この3枚はトライアルコース(1.5km)です。右側が赤のネットとポール、左が青のポールなので、迷子になることはありません。

ロングコース1 ロングコース2 ロングコース3
雪不足のため、この橋の手前でUターンしました。安比はこういう牧場をメインに走るため、本当に開放感あふれるコースです。

翌30日は、温泉目的に岩木山麓に移動。弘前市内も全く雪がない。百沢(ひゃくさわ)スキー場も雪がなくクローズ。去年は雪不足でも路肩やリンゴ畑には雪 があったのに・・・。そこまでは良かった。翌31日が大寒波ですごい状態になってしまった。帰る途中の東北道は吹雪で盛岡南〜北上江釣子間は通行止めにな るし、一般国道は高速から降ろされた車で大渋滞。高速をこんなに大量の車が走っていたんだとつくづく思い知らされました。ちなみにあと30分出発が遅けれ ば十和田〜古川間が通行止めという目も当てられない状態になるとことでした。
雪で埋まった車 ペンション
一晩で30cm以上積もりました。前日の景色が信じられない状態です。しかも −10℃(車載温度計)。

リンゴ畑 東北道小坂IC手前
 こちらも弘前のリンゴ畑、本来の冬の姿です   通行止め直前の東北道(弘 前線)小坂IC付近

 2008年2月3日  ゴ アーズ・北側上級コース「春日渓谷編」(野辺山温度計−9℃、車載温度計−8℃)

今年も温暖化のせいで八ヶ岳の雪不足・・・。とはいえ、やっぱり場 所柄寒いです。2月2日は−22℃だったとか。

 こんな状況で今年もゴアーズ初滑り。最初のオバケまではきわめて順調。途中浅間山の写真を撮影しながら走行。このオバケ、毎年姿を変えている が今年はまさにオバケギャップというか剣状のこぶになっていた。このギャップの手前に切り株が・・・。本来切り株は雪の下なのだがそれだけ雪が少ない。こ の切り株 のせいでギャップを乗り越えられずいきなり悪戦苦闘に。やっぱりこのオバケ、上級コース最大の難所。この悪戦苦闘を乗り越えた後は順調に大河原峠まで。大 河原峠から見た佐久市街地は雪なし。やっぱり地球温暖化は長野県にも影響を与えていると実感した瞬間でした。

オバケ手前のトラバース箇所 オバケ手前の見晴らしが良い場所

雪紋
 オバケで雪が風によってさざ波状の模様を作っていました。この模様を雪紋と いいます。

 その先の女神湖は人海戦術でコースを造りますが人出がなく諦めてUターン。仙境都市を過ぎて蓼科スカイラインをひたすら佐久市内側に下る。初めてのコー スでしたが、ほぼ全開フルスピードで(約片道10分ぐらい)ギャップがなくしかも道幅が広いため走りやすい、このコースはスピードを求める人には最高かも しれない。道幅がそこそこにあるため、積雪によってはレースが出来そうだ。この初コースの終点目安は下り始めてから 最初に見えてくる送電線。この送電線を過ぎると雪がなくなるらしい。

浅間山
仙境都市から撮影した浅間山


 Uターンして仙境都市まで戻り昼食。ゴアーズの上級コースは片道50kmを越えるため、途中で昼食を取りますが、今回初めてコース上で昼食を取りまし た。昼食後、今度は旧望月町の春日渓谷へ。地図で言う「鹿曲川林道」をひたすら下るコース。このコースには2カ所トンネルがあり、コンクリートの上をモビ ルが走る。
 トンネル内では体重のかけ方が悪いとどんどん壁に吸い寄せられるという体験をはじめてしました。また、風の通り道になっている部分では雪がなく アスファルトむき出しの所や崖崩れで岩や石が道路上に落ちている箇所がありましたが、春日渓谷をぬうように走るため、ワインディングが好きっていう人には たまらないコースです。滝は全面結氷してましたし・・・。途中の岩からしみ出る地下水が作ったつららはかなり大きい。

つらら
鹿曲川林道で撮影したつらら(トンネルのそば)

 そして、雪不足でUターンしましたが、その場所か ら先の学者村という所から大河原峠へ抜けるルートがあるそうです。このルートを使えばトンネルを往復す る必要がなく、しかも地図で確認すると全長120km超のロングコースを走れるそうです。
 帰りは比較的順調。往路では思いっきりはまったオバケも復路はすんなり。ロッヂに到着時すでに両腕の筋肉痛が始 まって腕が肩の高さから上に行かない、宿泊で良かった。翌日、今度は両足が筋肉痛、しかも階段が下りられないと来た。そして月曜日、さらに両足の筋肉痛が ひどくなっている。歩くのに支障が・・・運動不足だね完全に。

ヘルメットのつらら
ヘルメットに出来たつらら

 今回は9:30出発で15:00到着、お昼は約30分休憩、正味5時間ほど乗りっぱなしと言うまさに乗りまくり三昧でした。なお到着後、S340が2 台でガソリン45L給油。ガス満だったガソリンが底をつきかける寸前というくらいにモビル三昧のコースです。

 2008年3月1〜2日 ゴ アーズ(1日:中級コース、野辺山温度計−3℃、車載温度計0℃)(2日:上級コース、車載温度計 朝−11℃、夕方+1℃)

 1日目午前11時頃まで猛吹雪で遭難の恐れがあったため、ロッヂで待機。吹雪がやん だ11時に中級コースをソロで出発しました。

 最初の50mまでは普通に走れましたが、国道を横断したとたん、いきなり新雪+深雪という状態。しかも3月なのにパウダースノー。ラッセルしながらの走 行になりました。普段なら5分で初級・中級の分岐にたどり着くのに倍の10分ほどかかりました。中級コースに入っても新雪状態でしばらく走行。で、中級 コースでは滅多に見ることが出来ないもの「天然雪だるま」を発見。この雪だるまは標高が高居場所と適度な湿度と気温、それに枝に着いた小さな雪の固まりと いう条件が重ならないと出来まいものが今回は比較的標高の低い場所で見つけることが出来ました。
中級コース 中級コース
中級コース(ラッセルで来たのが分かると思います)

雪だるま1 雪だるま2
天然雪だるま(直径約30cmと小さめでした)

 写真撮影後、モビルを走行させると今度は中級者コースとは思えない傾斜(キャンバー)・・・恐怖を覚えるほどのトラバース走行が待っていました。今年の 気象条件は「風が強い」が合い言葉になるほどキャンバーが発達していました。往路は無事に通過、そのままNHKゲートまで一気に走行。普段は雪が無くク ローズの中級コースですが今年は麓に雪があり、終点まで走行できました。

 復路・・・往路のラッセルの疲れがトラバース走行に影響。何でもない緩いキャンバーでいきなりトラックが谷側に流れてスタック。いつものようにトラック を山側に移動させ脱出を試みるが全く効果なし。往路とは雪質が全く違い湿り気を帯びている。仕方なく教わったのは反対側にトラックを谷側に移動させ、山を 登るように脱出を試みたら一発でOK。

スタック
スタック写真(トラックが谷側に落ちたところ)

 で、一息ついたと思ったら約200m先で今度はフロントスキーが 谷側に流れて頭からスタック。モビルの約半分が雪の中。手でモビルのボンネット上部の雪をかき分け、ボンネットを開けてみるとスコップがある!スコップで モビルを掘り起こすが今度は本来のモビルの通る場所まで1.5mの段差がある。ということで約10m程の距離をスコップでスロープ作り。スタックしてから スロープが出来上がるまでに要した時間は約1.5時間。さすがに写真を撮る気力もなかった。こうやって初日は午後4時にロッヂに帰着。もしスコップがな かったら、もっと時間がかかったはず・・・。

 2日目は地元の人たちのロングツーリングに同行することになり午 前9時にロッヂを出発。通常の上級コースにある「オバケ」越えが不能との情報があったため、迂回ルートを行くことになり、初めて迂回ルートを走行。日陰斜 面は全体にキャンバーの連続。かなり長い区間をトラバース走行、途中の中級コースからの合流部で4台と合流。そして尾根越え・・・これが超大変なことに。 なんと伐採された状態の丸太がコースを横切っている。そのため、先導の2人が後方のモビル(6台)のスキーを引っ張りながら丸太を越えるという作業を3カ 所で実施。そして「うその口」という場所「筋肉ぱんぱんコースの終点」にたどり着いたのが正午。そのため昼食を取ることになったのだがなんか人数が多い! ということで人数を数えた13人。

昼食
昼食後のひととき(写真には12人写っています)

 昼食後、大河原を目指して出発。と意気込みだけは良かったが・・・昨日の吹雪による新雪+深雪で至る所でスタックの連続で悪戦苦闘。やっとの思いで双子 池に到着も午後2時過ぎ。時間の都合で大河原を断念しオバケ経由で帰ることに。ここに判断ミスが。なんと去年モビルを落とした「石垣」がほぼ垂直になって いてモビルはおろか人も渡れない状態。ということでキャンバーでUターン、しかも13台。大の「大人」連中がみんなへとへと。双子池に戻ってきた頃にはリ コイルスターター故障1台、圧縮不良(片排)1台、オーバーヒート1台。標高2000mで応急修理を行い、中級ロングコースで帰ることに。

 筋肉ぱんぱんコースをひたすら下り中級ロングコースへ、ここで2台と別れを告げました。このときで午後4時過ぎ。その中級コースは昨日より雪の量が減っ ているが何とか走行可能状態。で、日没と共に徐々に暗くなっていく・・・と言うときに「鹿」。狩猟期間は過ぎていますが駆除のために鹿を打つのはOK。な ので、鉄砲打ちが立派な角を持つ鹿を仕留めて再出発。そして昨日のスタックした場所へ、最初のスタックの場所は問題なしだったが、スロープを造るくらい派 手にスタックした場所でまたスタック、しかも昨日と全く同じ位置、おそらく前後1mの誤差の範囲で。ただ、人出があったため脱出はあっという間に完了。そ の後は何事もなく走行し、ロッジに着いたのはかなり暗くなった午後6時10分。

 今回は午前9時出発で日没後の午後6時過ぎに帰着。モビルを降りるときには立ち上がるにも足下がおぼつかず、ウェアやヘルメットを脱ぐと湯気が・・・。 噂にしか聞いていなかった朝から晩まで走りまくりコースを体験出来ました。

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